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補助金でホームページを作るとき、制作会社に頼むこと|見積書・仕様書・スケジュールの実務

kotoan / 言庵 ── journal

補助金でホームページを作るとき、制作会社に頼むこと|見積書・仕様書・スケジュールの実務

2026-09-05

制度の解説記事はたくさんありますが、「では制作会社に何を頼めばいいのか」を書いたものはあまり見かけません。

この記事は、補助金を使ってホームページを作ると決めた方が、制作会社との間で何をどう進めるかの話です。


── 制作会社に頼むべき3つの書類

申請にも、採択後にも必要になります。

1|見積書 補助金の様式に合わせた形で。採択後、交付決定までに必ず提出が必要です。支出内容が不明確なものは認められません。

2|仕様書 何を作るのかを具体的に書いたもの。事業計画の裏付けになります。「サイト制作一式」ではなく、ページ構成・機能・作業範囲まで。

3|スケジュール表 交付決定から公開までの日程。補助事業期間内に公開まで終わっている必要があるため、逆算した計画が要ります。

この3つは制作会社が作れるものです。遠慮せず依頼してください。断られる、あるいは「一式」でしか出せないという会社なら、補助金を使った案件の経験が少ない可能性があります。

── 見積書で気をつけること

「一式」「諸経費」は通りません。

良い書き方避けるべき書き方
情報設計・構成案作成 ○○円ホームページ制作一式 ○○円
原稿執筆(全5ページ) ○○円諸経費 ○○円
デザイン制作(PC・スマホ) ○○円その他 ○○円
実装・公開設定 ○○円
写真撮影・画像制作 ○○円

見積金額に複数の項目が含まれる場合は、内訳を示すことが求められています。「諸経費」など内訳が不明な費用は、補助対象外と明記されています。

50万円を超えるなら相見積もりが必要です。 発注総額(1件あたり)が50万円超(税込)の場合、2者以上から見積を取り、より安価な方を選ぶことが求められます。性質上どうしても比較できない場合は、随意契約とする理由書の提出が必要です。

つまり、1社だけに相談して進めると、あとで見積もりを取り直すことになります。最初から2社に依頼しておくのが手間がありません。

50万円以上のサイトは「処分制限財産」になります。 50万円(税抜)以上でサイトを作成・更新した場合、原則5年間、勝手に廃止したり譲渡したりできません。通常の改良や機能強化は該当しませんが、頭に入れておいてください。

── 事業計画に何を書くか

「サイトを新しくしたい」では通りません。

持続化補助金の目的は販路開拓です。さらに第20回では、売上高・売上総利益の増加が見込める事業であることが要件として明記され、審査でも重視されるようになりました。

通りにくい書き方通りやすい書き方
ホームページが古いので新しくしたいこれまで届いていなかった○○層に対し、△△の情報を掲載して問い合わせを獲得する
会社案内を分かりやすくしたい○○という商品の販売ページを作り、○件の受注を目指す
SEO対策をしたい「○○ ○○」で検索する層に届けるため、□□の記事を作成する

ここで制作会社が役に立ちます。「誰に、何を届けるサイトなのか」は、制作の打ち合わせで必ず決めることだからです。その内容がそのまま事業計画の材料になります。

── 採択後のスケジュールと制作会社の役割

最大の注意点は「交付決定まで発注しない」ことです。

  1. 申請前|見積書・仕様書・スケジュール表を受け取る
  2. 採択発表|まだ発注できません
  3. 見積書等の提出|採択後、詳細な見積書を提出
  4. 交付決定|採択から概ね1〜2か月。ここから発注できます
  5. 制作|情報設計・原稿・デザイン・実装
  6. 公開|補助事業期間内に公開まで完了させる
  7. 支払い・実績報告|銀行振込が原則。成果物が分かる資料も提出
  8. 補助金の入金|後払い。ここで初めて戻ってきます

「採択されたから作り始めよう」が一番危ない。 交付決定日より前の発注・契約・支払いは、すべて補助対象外になります。採択通知だけでは始められません。制作会社にもこの点を共有しておいてください。

支払いのルール。 支払いは銀行振込が原則です。1取引10万円超(税抜)の現金支払いは認められません。小切手・手形・相殺による決済も不可です。クレジット払いは、補助事業期間内に引き落としまで完了している必要があります。

── 申請代行をうたう業者への注意

公募要領に、名指しで注意喚起が書かれています。

公募要領には、事業計画の検討で第三者の支援を受ける場合、サービス内容と乖離した「高額なアドバイス料金」を請求する業者に注意するよう明記されています。

さらに、第三者の支援を受けているにもかかわらず、その相手方と金額(着手金・成功報酬その他、名目を問わず)を申告しなかった場合は、虚偽の報告として不採択・交付決定取消になります。

そもそも、この補助金は事業者自身が経営を見つめ直して計画を作ることを支援する制度です。事業者自らが検討した形跡が見られない場合、評価にかかわらず不採択・交付決定取消となる、とも書かれています。

また、社外の代理人のみで商工会議所・商工会に相談したり、様式4の発行を依頼したりすることはできません。

── KOTOANの立場

申請代行はしません。制作会社としてできることをします。

KOTOANは補助金申請の代行を行っていません。上に書いた通り、制度としてそれが想定されていないためです。申請は、事業者ご本人が商工会議所・商工会と一緒に進めていただきます。

その上で、制作側で用意できるものはお作りします。

お作りするもの内容
見積書内訳が分かる形で。補助金の様式に合わせます
仕様書ページ構成・機能・作業範囲を具体的に記載
スケジュール表交付決定から公開までを逆算した日程
販路開拓の整理誰に何を届けるサイトなのかを一緒に言葉にします

「使えるかどうか分からない」という段階でご相談ください。所沢市内であればうかがいます。初回60分のご相談は無料です。制度の見取り図は ホームページ制作に使える補助金 をご覧ください。


参考にした情報

  • 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> 第20回公募 公募要領 第8版(2026年7月21日/小規模事業者持続化補助金事務局)

本記事の実務ルール(相見積・支払方法・処分制限・第三者支援の申告義務など)は、上記公募要領の記載に基づいています。制度の内容は公募回ごとに変わります。申請前には必ず最新の公募要領と、地域の商工会議所・商工会でご確認ください。

ことばが、空間になる。
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